町田バスセンターを調べてみました

町田バスセンターは、東京都町田市の町田駅に隣接するバスターミナルである。町田駅には町田バスセンター以外にも、町田ターミナル・町田ターミナル前・町田駅町田駅南口・町田市営駐車場入口の5停留所が存在するが、これらについてもここで記述する。2010年4月現在、町田駅には前述の通り町田バスセンターを中心とした6つの停留所がある。2002年のデータによると、バスセンター・ターミナル・町田駅の3つを合わせた乗降人員は多摩地区で1位、都内でも渋谷駅に次いで2位と、非常に多くの人が利用している。これらの停留所は元々、小田急小田原線新原町田駅に存在していた「新原町田駅」と、JR横浜線町田駅に存在した「原町田駅前」の2つの停留所からなり、森野方面のバスは全系統が原町田駅から新原町田駅を経由して運行されていた。ところが、1966年に新原町田駅-原町田駅で当時経由していた町田街道(現・旧道、原町田中央通り)が大型車通行規制によってバスが通行不可能となり、森野方面のバスは新原町田駅発着とならざるを得なかったものの、新原町田駅に操車場がなく、道幅の狭い鶴川街道を使用しての折返しを行う事になった。

これでは一方通行路はバスや乗降客で溢れ返り、非常に危険な上、混雑も多発する様になった。(町田駅発着は現在もこの一方通行路で運行している)。これを改善するため、現在のバスセンター付近に「新原町田駅緊急バスターミナル」を設置し、一部を除き新原町田駅を経由(通過扱い)の上、緊急バスターミナル発着とすることで、麻痺状態にあった交通がだいぶ緩和された。この緊急バスターミナルが町田バスセンターの前身である(この当時、市民ホール方面への広い道路は未開通だった)。その後、駅周辺の再開発に伴い、現在の森野駐在所-市民ホール-町田バスセンターの道路が完成したため、緊急バスターミナル発着のバスはこの道路を経由する様になり、新原町田駅発着は激減、この際に停留所名称を「町田バスセンター」とした。この後にも新原町田駅停留所の名称を町田駅へ改称し、原町田駅停留所も駅名改称時に町田駅国鉄)に改称、1983年には町田ターミナルプラザ・バスセンター-ターミナルの道路の完成により「町田ターミナル」停留所が開業し、一部路線がこの区間の直通運転を開始する。

なお、この際に町田駅国鉄)停留所は規模を縮小して町田ターミナル前停留所に改称した。なお、町田ターミナル前停留所は、町田ターミナルプラザ1階(町田ターミナル停留所)が市条例に付随する規則により9時から21時(現在は9時から最終便)までしか利用できないため、時間外における代替停留所として残されたものであり、「町田ターミナル」と「町田ターミナル前」は同一停留所と見て差し支えない。以上の経緯で、町田駅の停留所は移設や改称を繰り返しながら4ヶ所になったのである。また、1981年12月27日から1992年3月29日まで、JR町田駅南口(現在のヨドバシカメラ辺り)に「町田駅南口」停留所が存在した。これは原町田駅から上鶴間本町・相模原市方面へ向かっていた路線の発着のために新設されたものの、もともと発着本数が少ない上、特にこれといった案内がされる事もなく、10年程度でターミナル着・バスセンター発に置き換えられて消滅した。その後、2009年7月18日からは、金森地区コミュニティバス「かわせみ号」・町田駅ルート発着のため町田駅南口停留所の再設および町田市営駐車場入口を新設した。

なお、町田市営駐車場入口停留所は、JR町田駅ターミナル口の南側(相模原市側)出口に近く、かつて存在した境橋停留所に程近い。なお、2009年4月まで成瀬・金森方面からの路線は、朝のみ各方面→ターミナル前経由バスセンター着、バスセンター始発原町田四丁目経由→各方面、その他時間帯は各方面→ターミナル止まり、バスセンター始発ターミナル経由→各方面の経路で運行されていた。これは、ターミナルビル使用時間の関係や、バスセンターに降車・待機場所が無く、バスセンターまで客扱いが出来ないことによるもので、通勤時間帯の利便性のため朝時間のみバスセンター8・9番のりばを移動し、通常の8・9番乗り場を降車場とすることによって対応していた。しかし、乗客から見た場合非常に不便であることや、町田ターミナルの改装(観光バス乗り入れ)のため、2009年4月6日より従来の8・9番乗り場を終日降車場とし、朝専用の8・9番乗り場を終日使用とすることで全便がバスセンターへ乗り入れるようになった。

これに際して運行経路も変更し、町田行は全便が各方面→ターミナル前経由バスセンター着、町田発は朝9時までバスセンター始発原町田四丁目経由→各方面、朝9時以降はターミナル発バスセンター・原町田四丁目経由→各方面となった。なお、小田急バス柿20系統は従来通りの経路で、乗り場の変更は無い。

1930年-町田乗合バス会社(現在の神奈川中央交通)が原町田駅〜図師・原町田駅〜鶴間に路線開業。
1966年-原町田中央通り(町田街道旧道)の大型車通行規制により、上宿・本町田方面への路線を原町田駅発着から新原町田駅発着に変更。
1967年8月10日-大型車交通規制で発生した新原町田駅付近バス運行麻痺対策で、この日から緊急バスターミナルを使用開始(現在の町田バスセンター)。
1970年1月1日-緊急バスターミナル発着の路線を現在の市民ホール方面に抜けるルートに変更。バスセンター本格開業。
1976年4月11日-小田急線駅名改称に伴い、新原町田駅町田駅に改称。
1980年4月1日-横浜線駅名改称に伴い、原町田駅町田駅国鉄)に変更。原系統と町系統を統一。
1981年4月1日-町田バスセンターを改良・使用開始。西友前・島に乗り場がある現在に近い形になる。
1981年12月27日-町田駅南口バス停使用開始。
1983年10月31日-ターミナルプラザ開業により町田駅国鉄)を町田ターミナルに改称。バスセンター〜ターミナル直通開始。
1988年7月1日-第2次バスセンター改良工事により、新・町田バスセンター使用開始。乗り場・形は現在と同じ配置。
1992年3月29日-町田駅南口バス停廃止。
2009年4月6日-大和営業所管内の路線で経路変更・新設(町89)
2009年7月18日-金森地区コミュニティバス「かわせみ号」町田駅ルート新設に伴い、町田駅南口バス停再使用開始。